著者
今羽右左 デイヴィッド 甫 清水 智樹
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.73, no.6, pp.225-229, 2023-06-01 (Released:2023-06-01)

研究機関が学術情報を発信する場合,研究者・科学ジャーナリスト・一般市民など,多様な受け手に合わせて,研究ストーリーの語り方と伝達手法を柔軟に選択・実践する必要がある。本稿では,その具体的なアプローチとして,プレプリントサーバーやソーシャルメディアによる情報発信,研究助成金の申請,論文のプレスリリース(国際的な科学ニュース配信サービスの活用,報道を促す文章とイラストの制作)について概説する。こうした多角的な情報発信手法を重層的に実践する,いわば「厚み」のある研究広報を実践することによって,学術情報を効果的に伝えることができるであろう。
著者
清水 智恵 山中 沙織 西田 雄太 田中 淳 普後 一 島田 順
出版者
社団法人 日本蚕糸学会
雑誌
蚕糸・昆虫バイオテック (ISSN:18810551)
巻号頁・発行日
vol.83, no.1, pp.1_033-1_037, 2014 (Released:2014-05-26)
参考文献数
6

シロヘリクチブトカメムシを室内で省力的に増殖することを目的に,人工飼料による飼育方法の開発を試みた。クチブトカメムシの一種であるP. maculivientrisおよびP. sagitta用に開発された飼料(De Clercq and Degheele,1992)にカイコガ蛹乾燥粉末を加え,パラフィルムで密封処理した飼料片を作製した。冷凍保存したこの飼料片を用い,高い生存率でシロヘリクチブトカメムシを飼育することができた。また,16L8Dを長日,8L16Dを短日として若虫期,成虫期を飼育したところ,雌成虫に産卵を誘導するためには,成虫期の長日のみならず若虫期にも長日が必要であることが明らかとなった。1齢若虫期のみの長日条件でも成虫期が長日であれば産卵個体を得ることができるが,若虫期の長日期間が長いほど産卵個体が多くなることが示唆された。 25°C飼育下における本種の生殖休眠は,成虫期の短日条件,あるいは全若虫期を通した短日条件で誘導されることが判明した。
著者
清水 智子
出版者
日本民俗建築学会
雑誌
民俗建築 (ISSN:02899574)
巻号頁・発行日
no.160, pp.12-17, 2021-11
著者
神谷 純広 清水 智治 園田 寛道 目片 英治 遠藤 善裕 三宅 亨 山口 剛 森 毅 仲 成幸 谷 徹
出版者
日本外科系連合学会
雑誌
日本外科系連合学会誌 (ISSN:03857883)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.826-831, 2012 (Released:2013-08-25)
参考文献数
14

(症例)42歳女性,既往歴:23年前からうつ病,20年前にも針を誤飲.自殺企図にて3日前に5cmほどの縫針5本をプリンと一緒に飲んだという.排便時に肛門痛を自覚し当院を救急受診した.初診時,肛門部皮膚には異常は認めなかった.胸腹部X線写真にて上腹部に1本,下腹部に2本の陰影を認めた.腹部CTにて胃・上部および下部直腸内に陰影を確認でき,下部直腸では管腔外に脱出している可能性が示唆された.初診12時間後に肛門部右前方皮下に異物を触知し局所麻酔下に針を摘出した.胃内の針は内視鏡下に摘出した.上部直腸内に残存する針は2日後には自然排出を確認した.誤飲した針が肛門括約筋外から排泄された症例は極めて稀である.針のような臓器損傷の可能性が高い異物は,アプローチしやすい部位に存在する場合は積極的に摘出処置を行い,それ以外の部位では誤飲から日が浅ければ経過観察することも可能であると考えられた.
著者
早津 賢二 清水 智 板谷 徹丸
出版者
公益社団法人 東京地学協会
雑誌
地学雑誌 (ISSN:0022135X)
巻号頁・発行日
vol.103, no.3, pp.207-220, 1994-06-25 (Released:2009-11-12)
参考文献数
52
被引用文献数
6 8

The Myoko volcano group, consisting of five stratovolcanoes, Myoko, Kurohime, Iizuna, Yakeyama and Madarao, is situated in the northern part of central Japan. Twenty one volcanic rocks from the early stage of volcanic successions of Myoko (5 samples), Kurohime (4 samples), Iizuna (9 samples) and Madarao (3 samples) were dated with K-Ar methods. On the basis of previously well studied geology and petrology of the volcano group and chronology of marker tephra layers in this area together with newly obtained K-Ar ages, volcanic history of the Myoko volcano group was discussed in detail. The results confirmed the genetical story of the volcanoes by Hayatsu (1985), i. e., the Myoko volcano has grown by four stages of active volcanisms with three distinctive pauses and each stage has a chemical fractionation trend from basalt to dacite through andesite during a volcanism, and other volcanoes were also in the same story though number of stages was variable : three for Kurohime and two for Iizuna and Madarao, and the fractionation trend was little changeable. This paper calls this type of volcano “poly-generation volcano”.Growth mechanism of the poly-generation volcano was also revealed in detail : life span of each generation, that is time span of each stage of activity, is nearly constant, 20-50 kyrs though some exceptions but total amount of volcanic ejecta decreases with time, e. g., 40-20-7-5 km3 for Myoko, and pause period between any two active volcanic stages decreases with time from 100-160 kyrs of early pause to ca. 10 kyrs of late one.This poly-generation volcano is common in Japan and should be studied in further detail from view points of igenous petrology and tectonics of magmatism as well as geothermal energy and volcanic hazards.
著者
桂華 淳祥 浅見 直一郎 松川 節 松浦 典弘 藤原 崇人 井黒 忍 加藤 一寧 清水 智樹 福島 重
出版者
大谷大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

仏教関係碑刻を詳細に検討するため定期的に研究会を行った。また現地調査を実施し、碑刻の実物を検証して研究会で問題となった事柄を補足するとともに新たな史料の入手に努めた。これらの活動の成果を纏めたものが、27の碑刻の全文を正確に録文・読解し、そこに記される重要な語句に注を付した「金元代石刻史料集-華北地域仏教関係碑刻(一)-」である。
著者
金子 隆之 清水 智 板谷 徹丸
出版者
東京大学地震研究所
雑誌
東京大学地震研究所彙報 (ISSN:00408972)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.p299-332, 1991-06
被引用文献数
5

信越高原は,中部日本北東部に位置する.この地域には数多くの第四紀火山が,第三紀の火山岩を基盤に密に分布し,浅間火山から北へ約70Kmに渡って南北の火山列をつくる.このような新旧の火山岩が複雑に分布する地域では正確な時代区分を行うことが難しく,個々の火山に至っては,形成史がほとんど解明されていないものも多い.本論では, K-Ar年代測定を行った55個のサンプルの産地,岩石について記載し,得られた年代値と,現時までに公表されている地質図,層序関係を総合的に検討することによって,各火山の活動年代,形成史を明らかにすることを試みた。各火山の推定された活動年代は以下の通りである.関田火山:1.7-1.2 Ma,毛無火山:1.6-1.0 Ma,班尾火山:0.7-0.6 Ma,鳥甲火山:0.9-0.7 Ma,苗場火山: 0.6-0.2 Ma,カヤノ平火山:1.5-0.7 Ma,高社火山:0.3-0.2 Ma.焼額火山: 1.1-0.8 Ma,東舘火山:0.9 Ma前後,志賀火山:0.25-0.05 Ma,横手火山:0.7前後,草津白根火山:0.6-0.0 Ma,御飯火山:1.1 Ma前後,四阿火山:0.9?-0.4 Ma,烏帽子火山:0.4-0.2 Ma,浅間火山:0.1-0.0 Ma,鼻曲火山:1.1-0.7 Ma.Seventeen Quaternary volcanoes are distributed in the Shin-etsu highland area situated in the north-eastern part of central Japan. They occur forming a volcanic chain (about 70km) from the Asama volcano in the south to the Sekita volcano in the north, and convering the Tertiary volcanics. In the southern area, geological approaches in field have been unsuccessful both in distinguishing the Quaternary volcanic edifice and the basement volcanics and in revealing their ages of volcanic activity.
著者
木内 恵子 中川 美里 香河 清和 松浪 薫 清水 智明
出版者
日本臨床麻酔学会
雑誌
日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)
巻号頁・発行日
vol.26, no.5, pp.576-582, 2006 (Released:2006-10-25)
参考文献数
13

著者の所属する施設では予定帝王切開術の96%を脊髄くも膜下麻酔で行っている.0.5%高比重ブピバカイン2.5mLにモルヒネ0.1mgを添加して使用している. ブピバカインはテトラカインと比較して術中鎮痛補助薬の使用が少なく優れた鎮痛効果を示す. またモルヒネを添加することにより術中術後の鎮痛作用を増強させる. 脊髄くも膜下麻酔は手技が容易かつ効果が確実で運動神経遮断効果が高く, 3種類の区域麻酔法のなかで, 効果発現が最も早い麻酔法である. 欠点としては, 低血圧の頻度が他の区域麻酔法に比べて多いことがあげられる.
著者
清水 智 坂田 修一 福田 聖斗 辛 徳
出版者
東京工芸大学工学部
雑誌
東京工芸大学工学部紀要 = The Academic Reports, the Faculty of Engineering, Tokyo Polytechnic University (ISSN:03876055)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.15-20, 2020-06-30

既存の電動義手には柔軟性に乏しい、駆動音がする、重いといった問題がある。これらの問題を解決する方法としてアクチュエータに人工筋肉を使用するということが考えられる。人工筋肉には様々な種類があるが、近年注目されているのはMITのHainesらのグループが発表した釣り糸人工筋肉である。この人工筋肉は高出力、低コスト、高い量産性を持つが、動作方法についてはまだ確立されていない。本研究ではペルチェ素子を用いた制御装置を製作し、市販されているロボットハンドに釣り糸人工筋肉と制御装置を組み込み、動作検証を行なった。
著者
岡内 博 清水 智治 谷 徹
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.72, no.9, pp.2280-2284, 2011 (Released:2012-03-25)
参考文献数
25

症例は58歳,男性.9カ月前に胃石落下による小腸閉塞に対し開腹下に胃石摘出術を受けている.今回,腹痛,嘔吐を訴えて受診となった.精査,既往より再発胃石による小腸閉塞と診断し,開腹手術を行った.胃内に2個,Bauhin弁より90cmの部位に1個可動性のある硬い構造物を触知し,黒褐色の異物を摘出した.大きさはそれぞれ5.5×4.5cm,5.5×4cmおよび4.5×4cmであった.結石分析では成分の特定には至らなかった.落下胃石による腸閉塞は比較的まれな疾患であり,その中でも再発症例は極めてまれである.本邦では,本症例を含めて2例しか報告されていない.さらに自験例ではビールとトマトジュースのカクテルの大量摂取という特殊な嗜好が,胃石生成に関与していると考えられた.本疾患の術後には胃石の生成原因と考えられる因子を取り除き,再発を念頭に置き術後の定期的な経過観察を行うことが重要であると考えられた.
著者
清水 智弘
出版者
The Japan Journal of Coaching Studies
雑誌
コーチング学研究 (ISSN:21851646)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.271-284, 2022-03-20 (Released:2022-05-09)
参考文献数
55

This study aimed to examine the effects of an intervention program on the coaching behaviors of a soccer coach. The experimental study employed a single-case design (AB design). The study was conducted for 19 weeks, excluding 6 weeks of interruption. The participant was a soccer coach who was in charge of teams of eighth graders or younger players. The target behaviors were participant's coaching behaviors during weekday training sessions, which included instruction and feedback used in Synchro-Coaching. We confirmed the social validity of the program through evaluation by coach development expert, measurement and evaluation of team performance, and interviews with the participant. Three out of four target behaviors improved as a result of a three-step intervention program that utilized knowledge from coaching behavior guidelines and behavioral coaching. Finally, we discussed the future issues and limitations of this study.
著者
杉生 憲志 平松 匡文 徳永 浩司 菱川 朋人 大熊 佑 春間 純 清水 智久 伊達 勲
出版者
一般社団法人日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.37-43, 2013 (Released:2013-01-25)
参考文献数
35
被引用文献数
4 4

硬膜動静脈瘻では脳・脊髄の硬膜上に動静脈短絡が形成され, その症状と予後は主として静脈側によって規定されることから, 静脈導出路の形態に基づく分類が臨床的にも重要である. 特に脳表静脈に逆流がみられる例では, 早急な治療が必要とされる. 治療は手術, 放射線, 血管内治療が単独, または併用で行われてきたが, 現在ではその中心的役割を担うのは血管内治療である. 一般に, 病変が静脈洞壁に存在するsinusal type (海綿静脈洞部や横静脈洞部など) では罹患静脈洞をコイルで閉塞する経静脈的塞栓術 (TVE) が, 静脈洞のない硬膜上に存在するnon-sinusal type (前頭蓋底やテント部, 脊髄など) では液体塞栓物質で瘻孔部を閉塞する経動脈的塞栓術 (TAE) が主流となる. 血管内治療で根治が困難な, あるいは治療リスクの高いnon-sinusal typeに対して, 手術による瘻孔閉塞 (静脈側の凝固切離), あるいは状況によっては定位的放射線治療が行われる.
著者
馬渕 俊一郎 松井 一真 清水 智子
出版者
公益社団法人 日本表面真空学会
雑誌
日本表面真空学会学術講演会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2019, 2019

<p>フォトクロミック分子の光異性化反応を利用した有機メモリバイスの実現には、均一分子膜の固体基板への展開、固体と接した分子のスイッチング機能の制御など、技術的な課題が必須である。本発表では、ジアリールエテン誘導体を貴金属に(111)表面に真空蒸着して得られる構造、気液界面で製作し基板へ転写し得られる膜構造を走査型プローブ顕微鏡で観察した結果を報告する。</p>
著者
坂田 修一 清水 智 福田 聖斗 辛 徳
出版者
東京工芸大学工学部
雑誌
東京工芸大学工学部紀要 = The Academic Reports, the Faculty of Engineering, Tokyo Polytechnic University (ISSN:03876055)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.10-14, 2020-06-30

近年,深層学習を活用することでロボットによるピッキング作業の自動化が進んできており作業の効率化が行われている。本研究では深層学習を用いて一般物体認識を行い、物体との距離を深度カメラで測定し、ピッキングを行うシステムを制作することを目的とする。実験では、認識システムのモデル選定実験、深度カメラの性能実験、ピッキング実験を行った。結果、認識システムは YOLOv3·Tinyを採用した。深度カメラは実距離との誤差が平均 0.2cm だった。ヒ゜ッキング実験では物体をピッキングすることに成功した。課題として、座標に問題があるため修正が必要である。
著者
清水 智治 三宅 亨 北村 直美 遠藤 善裕 谷 徹 谷 眞至
出版者
一般社団法人 日本エンドトキシン・自然免疫研究会
雑誌
エンドトキシン・自然免疫研究 (ISSN:24341177)
巻号頁・発行日
vol.23, pp.1-6, 2020 (Released:2020-10-29)
参考文献数
4

Toraymyxin® (Toray Medical Co., Ltd, Tokyo, Japan) has been developed as a direct hemoperfusion column that contains polymyxin B-immobilized fiber to bind endotoxins in the patients’ blood. Toraymyxin was approved by the Japanese National Health Insurance system for the treatment of endotoxemia and septic shock in 1994. We reviewed and analyzed clinical history and evidence of Toraymyxin, and assessed the current status of Toraymyxin use for the treatment of severe sepsis and septic shock. Our review shows that Toraymyxin appeared to be effective in improving hemodynamics and respiratory function in septic shock requiring emergency abdominal surgery. The recent large-scale RCTs could not demonstrate whether prognosis is improved by Toraymyxin. The clinical studies based on large-scale data-base from Japan revealed that Toraymyxin appeared to have a survival benefit in patients with severe condition of septic shock. We also commented on the revised version of health insurance adaptation of Toraymyxin in April, 2020.
著者
石本 新 清水 智
出版者
日本科学哲学会
雑誌
科学哲学 (ISSN:02893428)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.61-74, 1986-11-20 (Released:2009-05-29)
参考文献数
16

フェヒネルはある朝ライプチヒのローゼンタールの腰掛に休らいながら,日うららかに花かおり鳥うたい蝶まう春の牧場をながめ,色もなく音もなき自然科学的な夜の見方に反して,ありがままが真である昼の見方にふけったと自らいっている.
著者
伊藤 健 小嶋 寛明 新宮原 正三 清水 智弘
出版者
関西大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2018-06-29

セミやトンボなどの翅には無数のナノ構造が表面を埋め尽くしており、その表面は抗菌性を示すことが近年報告された。本研究では、その抗菌メカニズムを解明するために、人工的に様々な条件を制御したナノ構造を作製し、構造や物理化学的性質と抗菌との関係を明らかにしようとしている。初年度は、安価かつ大面積にナノ構造を作製するため、コロイダルリソグラフィとメタルアシストエッチングを用いることで2インチ角のシリコン基板に対して任意の寸法をもつ円柱状の構造物をアレイ状(ナノピラーアレイと呼ぶ)に配列させることに成功した。作製法を以下に記す。まずSi基板上にナノサイズの樹脂ビーズを単層配列させる。樹脂ビーズの直径により構造の間隔を決定できる。次に、酸素プラズマをこの基板に当てることで、樹脂ビーズを徐々に削っていく。この時の樹脂ビーズの直径がナノ構造の直径に相当する。次に、メタルアシストケミカルエッチングの際の触媒として働く金を上述した基板に薄く堆積させる。続いて、基板を特殊なエッチング溶液に浸すことでシリコン基板が深さ方向に異方的にエッチングされる。エッチング溶液に浸している時間で、ナノ構造の高さを制御することができる。最後に、金と樹脂ビーズを除去することでシリコン単体からなるナノ構造を形成することができる。この技術を用いることで任意のピッチ、直径、高さを持つナノ構造を得ることができた。この技術を利用して様々な幾何学的な条件を変化させたナノ構造を作製し、その基板に対して抗菌評価を実施した。抗菌評価法にはJIS Z2801(フィルム密着法)を適用し、菌体として大腸菌をターゲットに抗菌評価を行った。その結果、抗菌性を示す条件を得ることができ、特許の申請に至った。
著者
清水 智恵 山中 沙織 西田 雄太 田中 淳 普後 一 島田 順
出版者
日本蚕糸学会
巻号頁・発行日
vol.83, no.1, pp.33-37, 2014 (Released:2014-09-03)

シロヘリクチブトカメムシを室内で省力的に増殖することを目的に,人工飼料による飼育方法の開発を試みた。クチブトカメムシの一種であるP. maculivientrisおよびP. sagitta用に開発された飼料(De Clercq and Degheele,1992)にカイコガ蛹乾燥粉末を加え,パラフィルムで密封処理した飼料片を作製した。冷凍保存したこの飼料片を用い,高い生存率でシロヘリクチブトカメムシを飼育することができた。また,16L8Dを長日,8L16Dを短日として若虫期,成虫期を飼育したところ,雌成虫に産卵を誘導するためには,成虫期の長日のみならず若虫期にも長日が必要であることが明らかとなった。1齢若虫期のみの長日条件でも成虫期が長日であれば産卵個体を得ることができるが,若虫期の長日期間が長いほど産卵個体が多くなることが示唆された。25℃飼育下における本種の生殖休眠は,成虫期の短日条件,あるいは全若虫期を通した短日条件で誘導されることが判明した。