著者
蝶野 成臣 辻 知宏 楠川 量啓
出版者
高知工科大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

単純せん断流中で回転し続けるタンブリング液晶が“液体状圧電体”になり得るかどうかを調べるため、せん断印加時に液晶が発生する分極値の時間変化を測定した。本研究が一定の成功を収めれば自在形状のマイクロ力学センサの開発に繋がる。内径6 mmの外筒と外径5 mmの内筒からなる同心二重円筒間に液晶を充填して、内筒を回転させて液晶にせん断を印加した。使用した液晶は4-cyano-4'-octylbiphenylである。内筒回転数が0.2 rpmのとき電位差はパルス状の波形を示し、その大きさは最大で±70 mVに達した。従ってタンブリング液晶が圧電体に適していることがわかった。