著者
榎 牧子
出版者
東京海洋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

海藻凝集剤と植物凝集剤は助剤を必要とする二液型の凝集剤であり、その性能は合成系高分子凝集剤に比べて劣るものである。本研究では、酵素によるタンニンの複合化反応、または金属塩を用いて、海藻凝集剤および植物凝集剤を一液型とすること、および、タンパク質吸着能の付与などの高性能化を目指した。金属塩の試験ではマグネシウム塩とカルシウム塩について検討し、いずれの場合も一液型化が可能であったが、比較的低濃度のカルシウム塩を所定の方法で加えることで、海藻の凝集作用成分であるアルギン酸を効果的に一液型とすることができた。また、得られる一液型凝集剤は高い凝集性能を示すことがわかった。