著者
榎並 利博
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.57, no.5, pp.298-306, 2014-08-01 (Released:2014-08-01)
参考文献数
6
被引用文献数
1

日本政府は2000年にIT戦略本部を設置し,国家戦略として世界一のIT国家を目指してきた。しかし,情報通信基盤は著しく進展したものの,電子政府のランキングは低迷している。その原因は国全体でITを有効に活用するための基盤となるコードの統一化・データの標準化ができていないためである。国民を識別するためのコードの統一化については,ようやくマイナンバー法が制定され,実行に移されつつある。しかし,より根本的な問題である日本語文字の統一化の問題,特に行政手続きにおける人名漢字に関する問題はいまだに残されたままである。政府の議論においては,ITで扱う漢字コードを増やすことで解決する方向性を示しているが,その方法は問題解決にならないばかりか,新たな問題を引き起こす。筆者は,漢字の問題を公共性および人間とコンピューターの関係等の視点からとらえ直し,ITで扱う漢字の文字数を法的に制限すべきことを提案する。
著者
榎並 利博
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.57, no.5, pp.298-306, 2014

日本政府は2000年にIT戦略本部を設置し,国家戦略として世界一のIT国家を目指してきた。しかし,情報通信基盤は著しく進展したものの,電子政府のランキングは低迷している。その原因は国全体でITを有効に活用するための基盤となるコードの統一化・データの標準化ができていないためである。国民を識別するためのコードの統一化については,ようやくマイナンバー法が制定され,実行に移されつつある。しかし,より根本的な問題である日本語文字の統一化の問題,特に行政手続きにおける人名漢字に関する問題はいまだに残されたままである。政府の議論においては,ITで扱う漢字コードを増やすことで解決する方向性を示しているが,その方法は問題解決にならないばかりか,新たな問題を引き起こす。筆者は,漢字の問題を公共性および人間とコンピューターの関係等の視点からとらえ直し,ITで扱う漢字の文字数を法的に制限すべきことを提案する。
著者
榎並 利博
出版者
日本社会情報学会
雑誌
日本社会情報学会全国大会研究発表論文集 日本社会情報学会 第25回全国大会
巻号頁・発行日
pp.291-296, 2010 (Released:2011-03-26)

Now Japan is discussing about National ID, and will have to make a decision about what type of National ID model Japan should adopt. We can find 3 types of National ID model, separate-model, flat-model, and sectoral-model. This paper shows that the discussion will be led to the wrong way, because that doesn't have the view point of Social Informatics. This paper says that on the basis of Social Informatics, Japan should adopt a flat-model on National ID and establish an independent organization which would protect Japanese people from encroachment thorough flat-model.