著者
川西 正祐 榎屋 友幸 大西 志保 平本 恵一
出版者
鈴鹿医療科学大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2019-04-01

腫瘍形成時やがん組織周辺の炎症部位では、炎症関連DNA損傷が誘発され、がんの発生や悪性化を引き起こす。炎症シグナルとして働き、最近がん治療の標的分子として注目を集めているHMGB1 (High-Mobility Group Box1) が、遺伝子変異や細胞死誘導の繰り返しに重要な役割を果たしていることから、本研究では、HMGB1特異的阻害剤で抗炎症薬のグリチルリチンによる炎症関連DNA損傷抑制機構を解明する。また、本研究では炎症性微小環境中での抗炎症薬による炎症関連DNA損傷制御の分子機構を解明することにより、がんの発生のみならず悪性化も制御する新しい戦略的がん化学予防法を開発する。