著者
榎本 拓真 中村 文彦 岡村 敏之
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.385-394, 2008-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
17
被引用文献数
2 1

本研究では, 近年, 導入が進む大型SCの公共サービス機能の導入の中で, 特にアクセス公共交通導入に着目し, アクセス費用のモード問比較, 買物行動の実態評価を通じ, 郊外大型SCのアクセス公共交通導入実態と, 郊外大型SCへの公共交通乗り入れによる地方都市における買物行動の手段転換可能を明らかにした. 結果として, 郊外大型SCへのアクセス公共交通は, 多様な導入形態があり, 高いLOSを担保する事例も確認した. さらに, 買物行動の実態分析と自動車とのアクセス費用比較から, アクセス公共交通の優位性は認められず, チョイス層でも買物行動時の自動車利用が固定化し, 所要時間が公共交通より長くても自動車を選択する傾向を示し, 手段転換が困難であることを示した.
著者
榎本 拓真 中村 文彦 岡村 敏之
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.347-354, 2009

中心市街地活性化において,商店街をはじめとした商業集積地の再生は重要課題のひとつである.本研究では,商業集積地再生のための空間デザインを考える上で,重要と考えられる歩行空間に着目し,街路における歩行者挙動と自動車挙動,道路構造との間の関係を解明し,商業集積地内街路の歩行空間デザインへの知見を導き出すことを目的としている.結果として,自動車速度,交通量をコントロールし,歩車道を明確に分離しない道路構造を用いることで,乱横断が発生可能な状況となり,自動車交通との兼ね合いを図ることで安心,安全で快適な歩行空間が実現可能であるということを示した.