- 著者
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樗木 俊聡
- 出版者
- 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
- 雑誌
- 日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
- 巻号頁・発行日
- vol.114, no.3, pp.107-113, 2011 (Released:2011-08-03)
- 参考文献数
- 20
健常人の腸は, 常在菌叢, 腸管上皮, 腸関連リンパ組織より構成されている. 免疫反応の主たる場である腸関連リンパ組織は, 常在菌叢や食餌由来の抗原には反応を起こさず, 一方で, 外来病原微生物には効率よく免疫反応を惹起しなければならない. この一見逆説的なホメオスターシスの構築や維持に樹状細胞が重要な役割を担うことが明らかになりつつある. 本稿では, 腸のホメオスターシスの構築や維持における樹状細胞の役割を, 常在菌叢や腸管上皮の役割と関連付けながら概説する.