著者
横山 シヅ
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.25, no.7, pp.545-550, 1974

1) 日勤の看護婦の家事労働集中時間帯は一般共働き婦人と同傾向を示す.<BR>2) 準夜勤の場合の掃除, 洗たくは午前中, 買物, 夕食準備は午後4時までに行われる.<BR>3) 深夜勤あけの日中はまず睡眠をとることにより疲労を回復し, 家事は二次的に行われている.仮眠率は拡大家族より核家族, とくに子どものない家族が高率である.<BR>4) 休日は洗たく, 掃除は午前中, 買物は午後の時間帯に行われるが, 準夜勤の場合より集中度が低く, 家庭婦人に近似する.<BR>三交代制の看護婦の就労を可能にするためには, 勤務形態の1サイクルの中で睡眠時間も家事時問も充足させることが必要である.そのためには個々の家庭が適応した生活のパターンを形成することが必要であろう.さらに社会的条件としては看護婦の待遇改善をし, 勤務時間を短縮させることがいっそう重要である.