著者
渡部 由美 垣本 充
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.33, no.6, pp.346-350, 1982-06-20 (Released:2010-03-12)
参考文献数
12

小学校5, 6年生の女子児童を対象に, Y-G性格検査によって分類された5群の性格特性について, 甘味, 酸味, 塩味, 苦味の味覚識別検査を試験紙法を用いて行った.その結果, 情緒不安定群に, 酸味, 苦味の正解率が低い傾向にあった.また, 積極安定群は苦味の識別が消極不安定群に比べて5%の危険率で有意にすぐれていた.味覚識別検査の正解者と誤答者の間で有意差のあった性格特性因子は, 苦味において, 劣等感, 社会的外向, 一般的活動性, 支配性の4因子であった.嗜好意欲尺度を用いた食品嗜好調査の結果より, 酸味正解者は酸味誤答者より果物, 甘いものを好み, 苦味正解者は苦味誤答者より肉類, 野菜類, 塩からいもの, すっぱいものを好む傾向があった.
著者
河村 フジ子 猪俣 美知子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.31, no.10, pp.716-720, 1980-12-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
2

卵白によるスープの清澄効果について検討した結果を要約すると次のようになる。1) 野菜添加原液に卵白を加えると, 卵白量の増加に伴い, 透明度は低下する.2) 食酢0.3%を加えた野菜添加原液に, 3%の卵白を加えると高い透明度のスープが得られる.3) 8mg%のCaを加えてpHを5.5~6.0に調整した原液は, 卵白による清澄効果が顕著である.4) 原液に, 食酢と卵殻を添加したとき, 卵白による清澄効果が増進するのは, pH調整作用とCa塩添加との複合効果であろうと推定される.本研究は, 昭和53年度文部省科学研究費補助金によって行ったものである.
著者
斎藤 輝子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.30, no.6, pp.515-520, 1979

In this paper, the development of "Kosode" in the middle and the end of the Heian era (10 C.-12 C.) is studied. The study is done from a viewpoint of a life of court-nobles and that of common people.<BR>For common people, in the beginning of the 12th century, "Kosode" was already used as everyday clothes. For them "Kosode" was outwears as well as underwears. "Kosode" was the production of their sense of simplicity and practicability.<BR>In a life of 'Samurai', "Kosode" was used as outwears in the Meiji era (1159-1160) and they began to use colored "Kosode" earlier than court-nobles.<BR>In a life of court-nobles, it is not clear when "Kosode" began to be used. For them "Kosode" was not outwears.
著者
西村 綏子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.31, no.6, pp.432-438, 1980-07-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
11

The restrictions of clothing studied in the Bakufu laws and in Kanazawa-Han's, Kumamoto-Han's, Tottori-Han's, Okayama-Han's, Tokushima-Han's and Morioka-Han's had been promulgated for two and a half centuries from 1615 to 1866. The substance of these laws were employed to maintain the class hierarchy, what is called “Shi-No-Ko-Sho” in the Edo period and also utilized as the emblem for its establishment.In the early Edo period, the restrictions of clothing aimed to clarify the class distinction by the material of his clothing such as silk, pongee, cotton and linen. Then the restrictions were gradually extended even to the manner of weaving, dyed designs, hair-ornaments and footwear.In the meantime, restrictive laws of clothing which had characteristics of strennous retrenchment policy and frugalty one were proclaimed but they turned out to be fruitless and eventually abolished as Baku-Han system collapsed.
著者
平野 美那世
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.28, no.6, pp.398-402, 1977-09-20 (Released:2010-03-09)
参考文献数
9

使いこんだフライパンは油なじみがよく焦げつきにくいが, この現象を摩擦係数との関連性において検討した結果, 1) 鉄試験片の未処理材A, 空焼き材B, 油塗布加熱材C, 空焼き後油塗布加熱材Dの摩擦係数を測定したが, C, Dは小さく, 特にDは最小であった.2) 油を薄く塗布して測定した場合, 初動摩擦係数はどの試験片も0.2程度で油潤滑効果が認められたが, 摩擦時間に伴う摩擦係数はDが最小であり, したがって油切れは生じにくいことがわかった.3) ブラッシュ洗浄をした場合でも, 油塗布加熱処理をすると吸着皮膜が再生するためか摩擦係数が小さくなった.4) D試験片の表面層を赤外線分析した結果, 特にカルボン酸鉄塩が認められたことから, 油中の脂肪酸と金属とが表面の酸化物と水の介在によって金属石ケンを作り, これが化学吸着膜となって潤滑効果をもたらすため油なじみをよくすると考えられる.5) ホットケーキを焼いて実用実験を行った結果摩擦係数と焦げつき性とは相関関係があることが認められた.
著者
Kaoru TACHIYASHIKI Michiko OOMATA Yoshiko TERAMOTO
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
Journal of Home Economics of Japan (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.34, no.6, pp.359-362, 1983-06-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
2

1) 煮切り等の加熱操作により, 酒のアルコール度は減少した.アルコール度の高い酒ほど減少率は大きく, 残存量は少なかった.2) 2倍に希釈した酒を加熱した結果, いずれの酒も加熱時間に伴ってアルコール度が減少し, 加熱2分で元の約112に減り, 10分で1度以下となった.この経時変化に, 加熱時の蓋の有無と酒の濃度は影響しなかった.3) 清酒の燗は, 燗の程度によりアルコール度の変化に差があった.ぬる燗 (45℃) ではアルコール度に変化がなく, あつ燗 (60℃) で0.6%, 過度の燗 (70℃) で1.2%減少した.4) 酒を使用する料理10種の結果では, 多くのものが加熱によりアルコール含量の約90%が減少した.加熱後の料理のアルコール含有率は, ほとんどが1%以下だった.
著者
関 千恵子 松元 文子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.29-34, 1969-02-20 (Released:2010-03-09)
参考文献数
4
被引用文献数
1

Experiment was carried on to know the proper method of sautéing rice and the amount of water used for cooking.7% of buttter was used to saute the rice before cooking. Under the proper condition, the tests were done for sauteing the rice 8, 12 and 16 minutes respectively, and the amount of water used for cooking was 1.11 to 1.40 times by weight.Following results were obtained : 1) The viscoelasticity shown by the Farinograph of cooked rice was higher for the longer period of sautéing, 2) The velocity of dehydration of cooked rice was extremely different on upper and lower parts of the pots for those which was sauteed 12 to 16 minutes, 3) By taste testing, most favorable results was the rice sautéed for 8 minutes, and the amount of water used for cooking was 1.3 times by weight.
著者
川畑 昌子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.32, no.9, pp.673-678, 1981-10-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
7

For the purpose of clarifying the diurnal change of the human height measurements, the stature, cervicale height and right spina iliaca anterior superior height of 10 female students (19-26 years of age) were taken twice in one and another day. The measurement was practiced at 22 o'clock and every 2 hr from 6 (just after the hour of rising) to 16 o'clock on the following day, i.e., 14 times for each subject.The Variance Analysis Method was made using 3 factors; measurement hours (6 levels), subjects (10 levels), and measurement dates (2 levels). Reduction occured on the stature, head and cervical height, and lower limb height were discussed respectively.The following conclusions were obtained : 1) The diurnal change takes place mainly on the trunk.2) Total reduction of the stature from 6 to 16 o'clock is 1.5 cm on an average. Sixty % of that occurs about 8 o'clock and 80% of that does about 10 o'clock.3) It is desirable to avoid the stature measurement within 3 hr after rising, because the physiological statural reduction during this period exceeds the measurement errors.
著者
Toshiko KIRIBUCHI Kikue KUBOTA
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
Journal of Home Economics of Japan (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.27, no.6, pp.418-422, 1976-09-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
10
被引用文献数
2

1) 甘藷の加熱調理 (焙焼, 電子レンジ) の際の糊化度, β-アミラーゼ活性および生成糖量の関係をしらべた.2) 焼きいもの場合, 電子レンジ加熱に比べ糖は約 2倍生成された.3) 加熱によりβ-アミラーゼは時間とともに失活していくが, 焙焼の場合徐々に失活し90分で数%の活性が残っていた. 電子レンジ加熱の場合は急速に失活し90秒では完全に失活した.4) 焙焼の場合60分 (いも中心部の温度78℃) でほとんど完全に糊化していてこの時糖の生成量は著しく増加した.5) 電子レンジの場合調理時間が非常に短いため糊化が十分に行われたころにはβ-アミラーゼがほとんど失活してしまっていて糖の生成量は少なかった.6) 加熱により糊化されたデンプンにβ-アミラーゼが作用してマルトースが生成された.
著者
和田 淑子 安藤 伊代子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.24, no.4, pp.273-279, 1973-08-20 (Released:2010-03-09)
参考文献数
6

こんにゃくの調理中におこるかたさ, 弾力など物理的性状の変化について検討した.1) こんにゃくのかたさは製造時の原料配合割合によるが, 精粉に対し水量40倍, Ca (OH) 2量3%のものが概して良好なこんにゃくである.2) 生こんにゃくはゆでるとかたくなり, 同時にこんにゃく独得の弾力に富んでくる.ひとたび加熱凝固して弾力を生じたこんにゃくは, その後ゆで時間とともにかたさが増加し, 一方弾力はやや低下していくが, ある時間以上加熱すると多少の変動はあっても両者ともおおよそ一定値に近づき変化しなくなる.3) ゆでるとこんにゃくの重量は減少するが, この減少はかたさが急激に増加するとき特に大きい.4) ゆでるとこんにゃく中の余分のCaは除去されるが, Caの流出量とかたさには関連性はない.5) こんにゃくのかたさ, 弾力は調味液中で長時間煮熟すると影響を受ける.ことに食塩, 食酢においてその変化が大きく, 食塩液中ではかたくなり, 食酢液中ではやわらかくなる.6) 油いため, 空いりのように比較的短時間に高温で加熱すると, こんにゃくの表面の硬化は著しいが, 内部の弾力はあまり失われない.
著者
大井 裕子 鶴淵 和子 小林 トミ 穂坂 直弘 寺元 芳子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.81-86, 1985-02-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
5

砂糖液の加熱時における火力と最終温度がカラメルソースの色や味とどのような関係にあるかを明らかにするため実験を行い, 次のような知見を得た.1) カラメルソースの濃度は, その仕上がり重量がもとの砂糖重量の1.10~1.15倍がよい.2) 官能検査の結果, 強火では 210~230℃ 加熱のものが色・味ともに評価が高かった.これに該当するのは, 中火では220℃, 弱火では210℃加熱のものであった.3) カラメルの色は弱火で210℃, 中火で220℃, 強火で230℃になると急変しやすく, ばらつきが大きくて再現性に欠ける.4) カラメルソースの色価は 600 前後が適当である.5) カラメルソースの pH は, 加熱温度の上昇とともに低下する.6) 火力は強火よりも弱火のほうが温度が緩慢に上昇し, 低温で着色する.7) カラメルの調製法としては160℃まで強火にし, その後弱火で加熱するのが, 所要時間や調理操作上よいと考えられる.
著者
丸山 悦子 西 千代子 宮田 康子 梶田 武俊
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.253-258, 1981-05-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
7
被引用文献数
4

1) 電子ジャー電気炊飯器を用い, 炊飯中における還元糖を定量した結果, 60℃で炊飯前の約 2 倍になり, その後 80℃までは量的にほとんど変化せず, 保温ランプ点灯時および消火後に顕著に増加した.2) α-アミラーゼ活性は炊飯中50℃で最大活性を示したが, 糖化型アミラーゼは生米に最も活性が高く, 温度が上昇するにつれて低下した. また, 蒸らし期における還元糖の生成にも酵素が関与することが示唆された.3) 炊飯中, 少なくとも2種のマルトース生成アミラーゼが作用しており, 両者の至適pHは5.0~5.4であったが, 耐熱性が異なり, 熱に不安定な酵素はSH酵素であることが推定された.
著者
堀口 知子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.207-212, 1966-08-20 (Released:2010-03-09)
参考文献数
4

1.豆腐は加熱するとゼリー強度が増し、重量が減る。その傾向は温度が高く、時間が長い程著しい。また加熱条件によっては(例えば90℃、30分以上)すだちを生じる。2. 豆腐は食塩、重炭酸ソーダ、グルタミン酸ソーダ、でんぷん糊溶液中で加熱(90℃ 15分)することによっていずれも水だけの場合同様ゼリー強度を増し、重量が減るが、濃度が高くなると水だけの場合に比べてゼリー強度は低くなり、重量は大きくなる傾向がある。すなわちこれらの溶液の使用により加熱によるゼリー強度の増加を抑えることができる。すだちは食塩、重炭酸ソーダの高濃度で認められるので、すだちがおこらずゼリー強度の増加を防ぐ実用的使用量は食塩0.5~1%溶液、1%でんぷん糊溶液で加熱するのが適当であろう。重炭酸ソーダ0.05%溶液、グルタミン酸ソーダ0.05%溶液はゼリー強度の増加をわずかにおさえる傾向を示している。醋酸溶液で加熱したものも加熱によってゼリー強度を増すが、濃度の高い場合には水だけの場合より更にゼリー強度を増す傾向がある。3.豆腐から重炭酸ソーダおよび苛性ソーダ、醋酸溶液によって熱抽出される窒素の量はpH4.0~5.0で最低となりそれよりpHが高くても、また低くても増加する。食塩溶液で抽出される窒素は濃度の増加と共に多くなる。これらの溶解度の増減が豆腐の加熱によるゼリー強度の増減に関係あるものと考えられる。
著者
武藤 八恵子 島田 淳子 吉松 藤子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.27, no.8, pp.523-527, 1976-12-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
11

1. ラードを用いた炒め物調理では, しょうがを添加した油で炒めた方が添加しないで油で炒めたものより好まれ, また油っこくないと評価された.2. しょうがを添加した油の, AV, IV, 粘度, 表面張力等は, 添加しない油のそれらと大差はないが, 乳化力は強く, またTBA値が低かった.3. ラードを熱した時の特有の匂いは, しょうがを添加すると非常に異ってくるが, ラードの揮発成分は減少も消失もせず, しょうがの匂いによってマスクされると考えられる.4. しょうがを添加する時機について, 常温の油にしょうがを添加して加熱する方法に比べて, 高温にしてから添加する方法の効果は, 今回の実験ではあまり認められなかった.
著者
桑田 百代 伊藤 セツ 大竹 美登利
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.28, no.6, pp.446-449, 1977-09-20 (Released:2010-03-09)
参考文献数
12

以上, 疲労自覚症状調査を生活時間とのかかわりで検討してきたが, 生活時間の上からみても, 共働き家庭では妻の労働負担によって家庭が維持されており, それは集約的に疲労の自覚症状となって反映されている.特に乳幼児をかかえた共働き妻は平均年齢がいちばん若いにもかかわらずとびぬけて疲労訴え率が高いが, これはその妻の生活時間構造にみあうものである.平日の訴え率は高い順に共働き妻, 夫, 非共働き夫, 妻で, この傾向は1967, 1971, 1975年の3回にわたる調査で同じである.全労働時間においても, 稲葉らの第1回の調査時点から, 共働き妻がいちばん多いことは変わらず, 19年を経過しても, 共働き妻は収入労働に家事労働の時間的負担が加わって, 疲れきった毎日を送っていることがわかる.各群の訴え率は, 平日, 休日とも3回の調査を通じてA>C>B型であるが, 共働き妻のA群の訴え率は回を重ねるごとに朝夕の差が大きくなっている.また, 自律神経失調症状を表わすといわれるC群は, 平日, 休日とも朝夕の訴え率が増加している.