著者
横山 麻季子
出版者
特定非営利活動法人 日本評価学会
雑誌
日本評価研究 (ISSN:13466151)
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.59-71, 2006-09-28 (Released:2010-06-15)
参考文献数
43
被引用文献数
1

行政評価を実施する地方自治体が増加するなか、評価を導入あるいは試行することが行政サービスの向上に影響を与える要因となるのか否かについての実証的な研究は、まだ不足している段階である。よって本稿では、行政評価システムと行政サービスとの関係について、計量的手法による検証を試みた。2000年度、2002年度、2004年度の全国市区のクロスセクション・データを使用し、被説明変数に「行政サービス度」を、説明変数に評価システムの導入・試行に関するダミー変数を投入して、最小二乗法による回帰分析を行ったところ、行政評価を実施すること、なかでも評価を導入すること、また導入年数が長いことが、行政サービスの向上に寄与するという結果が得られた。