著者
横林 宙世 ウールブライト L.デニス
出版者
西南女学院大学
雑誌
西南女学院大学紀要 (ISSN:13426354)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.107-120, 2006-02-28

オーストラリア、クイーンズランド州、トウーンバ市の私立初等・中等学校四校の日本語学習者のBeliefを調査し、全体の傾向、必修・選択別、学校別、男子校・女子校・共学校という学校の属性別の特徴を検討した。併せて、世界3位の学習者数を持ち、そのほとんどが初等・中等教育課程の学習者であるにも関わらず、知られることの少ない教育の実態も紹介し、それが学習者のBeliefにどのような影響を与えている可能性があるかについても検討した。調査の結果、公立校と比較して自由なカリキュラムを組める私立校では「国際理解・異文化理解、日本との親善・交流を深める」という初等・中等教育の学習目標が達成されていること、しばしば指摘される学習者の動機づけの低さ、不熱心さややる気のなさに関しては、対象学習者は高い動機づけと期待を示した。