著者
橋本 真基 日比野 直彦 森地 茂
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.7, pp.22-00182, 2023 (Released:2023-07-20)
参考文献数
19

働き方改革の推進,新型コロナウイルス感染症拡大を背景に,テレワークが急速に進展し,通勤行動が大きく変化した.この行動変化を把握することは,今後の鉄道サービスを検討する上では重要であるものの,実行動に基づく定量的な分析は少なく,実態が明らかにされていない.そこで,本研究では,筆者らの先行研究を踏まえ,自動改札データを用い,鉄道利用者の通勤行動の変化を分析する.コロナの影響により,対象路線をほぼ毎日利用していた約86万人のうち,約8万人が在宅テレワークに,約8万人が利用頻度を大きく減少させたことを明らかにした.また,OD別の変化,通勤頻度と定期券利用の関係,性・年齢階層別の変化,出発時間帯の変化,定期券保有と立ち寄り行動との関係等についても定量的に明らかにしている.