著者
橋本 義仁 萬 伸一 永沢 秀一 沼田 秀昭 小池 雅志 田原 修一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SCE, 超伝導エレクトロニクス
巻号頁・発行日
vol.96, no.333, pp.1-6, 1996-10-30
参考文献数
5

2000ゲート規模のジョセフソン論理回路にトランスフォーマーを用いて両極性の高周波電源を供給する実験を行った. 試作したトランスフォーマーは約10MHzから10倍程度の電流増幅率を持つ. 共振周波数は650MHzであり, このトランスフォーマーでクロック周波数1.3GHz程度までの高周波電源を供給できる. このトランスフォーマーを用いて2000ゲート規模の負荷回路に電源を供給し, 動作実験を行った. この負荷回路には現在当グループで開発中の超伝導インターコネクションシステムの要素回路であるSOF回路が組み込まれており, SOF回路の正常動作をクロック周波数1.024GHzまで確認した. この結果から, 2000ゲート規模の回路を1GHz以上のクロックで動作させる見通しを得ることができた. 今回, 高周波電源ノイズをチップレイアウトの改善により大幅に低減できることも同時に示し, 非常に低ノイズな出力波形を得ることに成功した.
著者
日高 睦夫 橋本 義仁 蔡 兆申 田原 修一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会ソサイエティ大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1995, no.2, 1995-09-05

我々は高温超伝導体のエレクトロニクス応用としてサンプラー回路を提案している。高温超伝導SNS接合はオーバーダンプ接合であるため、我々の提案しているサンプラーはノンラッチング夕イプである。ノンラッチングサンプラーはラッチングタイプに比べて時間分解能が高いことが期待されている。しかし、従来のジョセフン接合を用いたサンプラー回路はほとんどがラッチングタイプであり、ノンラッチンダサンプラー回路の動作確認は未だなされていない。そこで、Nb系の集積回路技術を用いて我々の設計したノンラッチサンプラーの試作、測定を行い回路が正常動作することを確認した。