著者
武澤 潤 中出 文平 松川 寿也 樋口 秀
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.45.3, pp.661-666, 2010-10-25 (Released:2017-01-01)
参考文献数
8

本研究は、地方都市の現在の公共交通と市街地変遷、都市政策等の関係から現在の市街地構造の特徴と問題点を明らかにし、公共交通が持続可能となる市街地整備に向けた、人口密度設定や土地利用の提言を目的とする。公共交通と市街地の関係について、公共交通の状況とDID、市街化区域、住宅立地動向等を用いて、全国と北信越地域の2つの視点で分析した。また、公共交通の水準別に事例都市を選定し、公共交通を支える密度という視点での市街地の特徴と今後の整備方針を分析した。その結果、指向する公共交通によって市街地変遷や都市政策に差異が生じ、市街地整備に影響を与える要因となっていた。そのため沿線人口密度の高密化を目指す為には魅力向上による誘導だけでなく、用途地域見直し等の規制強化手法も併せて検討する事が必要である。