著者
武田 憲文 平田 恭信
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.94, no.2, pp.270-275, 2005-02-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
5

心臓が内分泌器官として注目されている.心房性ナトリウム利尿ホルモンは血管拡張作用や利尿作用を有し,心不全や虚血性心疾患などの過度の心負荷に対して心房から代償性に分泌される.心血管リモデリングの進展に関与する,賦活したレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系や交感神経系,エンドセリンなどにも拮抗することが知られ,心不全治療をはじめ,臓器保護(心臓・腎臓)や周術期管理での臨床応用が益々期待されている.