著者
武田 翔一郎 亀田 明男 磯貝 愛 木全 英明
雑誌
研究報告オーディオビジュアル複合情報処理(AVM) (ISSN:21888582)
巻号頁・発行日
vol.2019-AVM-104, no.9, pp.1-5, 2019-02-21

ビデオマグニフィケーションは,ヒトの視覚では捉えることが困難な映像中の微細な変化を強調 ・ 可視化する技術だが,被写体に素早く大きい変化があると,強調後の映像にノイズが発生するという課題を抱えている.これまでに,時系列データの滑らかさを評価する躍度という指標を用いることで,素早く大きい運動を無視しながら,微細な変化のみを強調する新たなビデオマグニフィケーション手法が提案されている [9].この手法は,定性的および定量的評価を通じて,従来発生していたノイズを著しく抑制できることが確認されているが,強調された映像がユーザに与える体感品質については明らかにされていない.本稿では,微細な変化の強調率に応じた,変化に対するユーザの気づきやすさと自然さの関係性について主観評価を行い,その結果を報告する.