著者
倭 富士桜 藤田 修一 下田 政朗 水沼 達也
出版者
公益社団法人日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学年次論文報告集 (ISSN:13404741)
巻号頁・発行日
vol.17, no.1, pp.375-380, 1995-06-01
被引用文献数
5

新規ポリエーテル系高性能AE減水剤は、長鎖のポリエチレングリコール鎖と2種の吸着基(スルホン酸基・カルボキシル基)を有す構造からなる。この構造がセメントに対して吸着する過程と吸着形態が、分散、分散保持及び凝結に対して有効となる。即ち、長鎖のポリエチレングリコール鎖がバルキーな吸着層を形成して立体障壁となり、高分散性に、また吸着基の組成比から吸着速度を制御してスランプコントロールを可能とした。更にセメントに対し吸着点となる分子中の吸着基量が少ないことからセメントの水和反応を阻害しない特徴を持つ。