著者
水間 広
出版者
国立研究開発法人理化学研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

自閉症スペクトラム障害(ASD)の病因に、周産期の神経免疫機構異常の関与が示唆されているが、生後の社会性行動異常との関連は未だ不明な点が多い。我々は母体疑似ウイルス感染により再現された病態モデルマウスを無麻酔下による脳機能イメージング法(PETやfMRI)を用いて同一個体で長期間追跡した結果、正常発達マウスと比較して神経機能ネットワークや糖代謝活性異常を見出し、また、ASD患者研究と同様の結果が得られた。本研究では、モデルマウスの生後神経機能ネットワーク異常と脳内ミクログリア活性による神経シナプス形成異常との関連性を調べ、ASDの病態メカニズムの一端を明らかにする。