著者
永井 睦子
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.33, no.4, pp.427-430, 2010 (Released:2015-05-30)
参考文献数
20

看護や看護教育の世界でも『省察的実践家 (reflective practitioner)』という考え方が注目を集めるようになってきている. D.ショーンはJ.デューイの探究理論を発展させ, 専門家像のパラダイム転換を示し, 専門職としての教師や看護師の実践を勇気づけることにも貢献した. 臨床経験を積んだ看護師や看護師としての臨床経験を基盤に看護教育に携わる看護教育者も『省察的実践家』であることはいうまでもない. 『省察的実践家』にとって自らの実践を省察していくことで, 自らに身体化されている「臨床の知」を自覚化し, 成長していくことはきわめて重要であるといえる. そういった視点から本稿では筆者らが看護教育において取り組んでいる授業の省察 (reflection) について紹介する.