著者
永嶋 哲也
出版者
福岡歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009-04-01

(1) 恋愛が12世紀の発明だと言われる場合に、それは「恋愛感情の発明」のことを意味せず、恋愛観の文化的転換のことを意味していることを論じ論文として公開した。つまり恋愛に対して神聖視するという受け取り方が生じたということ意味である。(2) アミキティア(amicitia)に関する古代哲学思想を中世の人びとがどのように受け入れたか調べるために、アベラールとエロイーズの往復書簡を検討し、成果を学会発表の形で公開した。(3) ダンテ『神曲』とペトラルカ『わが秘密』を題材に、恋愛信仰とキリスト教信仰とが両立し、また同時に対立もしていたということを明らかにし、論文という形で公開した。