著者
村杉 寛子 永木 茂 大澤 眞木子
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.83, no.Extra, pp.E205-E211, 2013-01-31

医学部小児科学教室 大澤眞木子教授退任記念特別号
著者
村杉 寛子 永木 茂 大澤 眞木子
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.83, pp.E205-211, 2013-01

夜尿症90例の臨床検討を行った. 初診時年齢の分布は,6歳と9歳に2峰性のピークがみられ,男女比1.7:1,男児に多くみられる傾向にあった.一次性夜尿は88例,二次性夜尿は2例.病型分類できた83例のうち多尿型41例(49.4%),混合型42例(50.6%)であった.治療の選択薬剤は抗利尿ホルモン 44例, 抗コリン薬40例,三環系抗うつ薬34例,またアラームは4例で使用した(重複あり).生活指導のみで経過観察した症例は9例,尿失禁の回数が多く早めに泌尿器科に紹介を要した例は5例,中断は4例であった. 合併症は発達障害を17例(18.9%)(PDD6例,ADHD7例,LD3例 ,MR1例),チック2例(2.2%),てんかん4例(4.5%),脳室周囲白質軟化症1例(1.1%),Becker型筋ジストロフィー1例(1.1%),心疾患3例(3.3%)(部分肺静脈還流異常症,三尖弁閉鎖症,肺動脈狭窄症),アレルギー疾患19例(21.1%)(気管支喘息17例,アトピー性皮膚炎2例,アレルギー性結膜炎2例),その他3例(3.3%)(乳児神経芽細胞腫,多発奇形症候群,歌舞伎症候群)合併なし40例(43.3%)であった. 発達障害を伴った17例,発達障害以外の基礎疾患のある33例,基礎疾患のない正常発達の40例の3群につき比較した.性別,年齢,早朝尿浸透圧,病型については有意差を認めず,また抗利尿ホルモン選択率,三環系抗うつ薬選択率,昼間尿失禁,長期効果についても3群間の有意差は認められなかった.治療終了までの期間に関しては,発達障害のある群の方が治療終了までの期間は有意に長かった.