- 著者
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保田 和美
菅谷 愛子
津田 整
佐々木 好久
永沼 正道
内村 久美子
- 出版者
- 一般社団法人 日本アレルギー学会
- 雑誌
- アレルギー
- 巻号頁・発行日
- vol.35, no.6, pp.409-414, 1986
- 被引用文献数
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7
埼玉県坂戸市におけるスギおよびヒノキ花粉の飛散状態をDurham型花粉補集器を用い1981年から1985年の5年間調査し, スギ花粉症患者との相関および気象条件との相関について検討した.1.ヒノキ花粉は3月下旬から4月上旬のスギ花粉飛散期の終り頃にoverlapして飛び始める.1985年にはスギ花粉数(4122)の約2倍(8862)のヒノキ花粉が観察された.2.スギ花粉症患者数は, スギ花粉のみよりも, スギとヒノキの合計花粉数により高い相関関係がみられた.このことから, スギ花粉飛散数の予想のみでなく, ヒノキ花粉飛散の予想も行う必要があると思われる.3.スギ花粉の飛散総数は, 前年の7月11日から8月10日までの平均湿度および日照時間に有意な相関がみられた.しかし, ヒノキ花粉は前年の7月および8月の平均気温と日照時間, さらに当年の2月と3月の日照時間との相関がみられた.