著者
岩本 誠一 江口 将生 吉良 知文
出版者
九州大学経済学会
雑誌
経済学研究 (ISSN:0022975X)
巻号頁・発行日
vol.74, no.4, pp.1-19, 2007-12

本論文では、黄金数、白銀数、青銅数を中心にそれぞれの比・形・率との数理的関係を体系的に考察する。まず、黄金数、白銀数、青銅数を黄金2次方程式、白銀2次方程式、青銅2次方程式の正の解としてそれぞれ定義し、この3つの数を用いて、黄金比、白銀比、青銅比を導入する。次に形として、この3つの比をもつ長方形、黄金長方形、白銀長方形、青銅長方形を定義する。さらに率として、この3つの数を求める2つの近似方法-連分数法と多重根号法-の縮小率に着目して、2つの縮小率の比がそれぞれ黄金比、白銀比、青銅比であることを示す。最後に、一般の第n貴金属数についても比、長方形、縮小率との関係を述べる。