著者
江本 直也
出版者
日本医科大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011

2型糖尿病の基本的治療は食事制限と適切な運動である。しかし、それぞれの生活習慣の改善は簡単ではない。2型糖尿病治療に対する解決法を考案するため、血糖コントロールの悪い糖尿病患者に対して神経経済学的観点から行動経済学的アンケート調査を試みた。その結果、1型と2型糖尿病は基本的に異なった疾患であること、2型糖尿病の中年の患者では定量的リテラシー能力が低いこと、このことが糖尿病発症に関与している可能性があり、アンケートの回収率が低くなる要因でもあり、さらに、ここに先送り傾向が重なると合併症が進行することが示された。