著者
池 鮎人 佐藤 浩一郎 寺内 文雄
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第67回春季研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.384, 2020 (Released:2020-08-27)

飲料を飲む際に用いられるグラスやカップなどの容器は、その形状の違いによって美味しさや飲みやすさといった飲み心地に影響を及ぼす。そのため様々な形状の容器が存在する。一方で、同じく飲料を飲む際に用いられるストローの形状は一般的に円筒形である。そこで本研究では、ストローを様々な形状に変化させ、美味しさや飲みやすさといった飲み心地に影響を及ぼすか検討した。;塩化ビニルチューブや熱収縮性チューブを加工して様々な形状のストローを制作したところ、テーパー形状である、太くなる箇所がある、もしくは飲み口の形状が楕円形であることによって飲み心地が変化する可能性が示唆された。それらを検証するために3Dプリンターで制作したストローを用いて印象評価実験を行った結果、ストローの形状の違いが炭酸飲料の飲み心地に変化を与えることが明らかになった。特に、テーパー形状であると飲み心地はより向上すると考えられた。また、ストローの素材が飲み心地に大きな影響を与えると考えた。それらの考察を踏まえて、より炭酸飲料の飲み心地を向上させるテーパー形状のストローをアルミパイプを加工して提案した。