著者
池田 崇博 今井 浩 西村 茂樹 下浦 弘 橋本 武夫 天目 健二 三藤 邦彦
雑誌
情報処理学会研究報告アルゴリズム(AL)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.69(1994-AL-040), pp.89-96, 1994-07-22

最短路問題は、あらゆる分野での応用が考えられる最も基本的な問題の1つであり、近年急速に普及しつつある経路誘導システムとも深いつながりを持っている。本研究では、2点間の最短路問題に関して、ダイクストラ法・A^*・アルゴリズム・両方向探索といった従来のアルゴリズムを概観し、新しい手法に基づくA両方向探索アルゴリズムを提案する。また、実際の道路網のデータにこのアルゴリズムを適用した結果を基に、実際の効率及び特徴について論じる。
著者
落合 尚良 池田 崇博 野村 直之
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.54, pp.243-244, 1997-03-12
被引用文献数
1

GUI上でワープロ、メール執筆等の本業を行っている時に、バックグラウンドで関連文書を自動的に検索して提示する、オフィス文書自動検索の一実現方法を提案する。近年のオフィス環境では、1人l台のPCが普及し、ウィンドウシステム上で、ユーザーが手動で気軽にマルチタスクを扱えるようになっている。そのおかげで、本業に関連する、検索などの別作業を割り込ませながら仕事を進める様態が一般的となっている。この従来無かった環境では、マルチタスクのおかげで業務の効率が上がる一方、本業への集中度が落ちて、次のような問題点が現れるようになった。<問題点1)>___-割り込み作業の内容により気が散る、本業から脱線、何をしようとしていたか忘れ、重要でない作業に走る。<問題点2)>___-割込みか作業の遂行のための手順の想起、関連情報の所在の想起、手榎順の実行、結果の確認方法の想起などに思考のコストおよび時間のコストがかかる。これらの新たな問題点の解決につながる技術の中で、ユーザによる曖昧な指示を解釈し、必要に応じて時間/空間の制約を越えて「良きにはからって」くれるソフトウェアはエージェントと呼ばれる。本稿では、エージェントによる代行に問題をシフトさせず、解決の対象を上記の<問題点2)>___-に絞って、「自動検索」の新しいユーザインタフェースを提案する。従来の関連研究では、検索の条件指定を自動化する試み、すなわち、明示的にキーワードを指定せずに類似文書を検索する文書アクセスを行うための手法として、たとえば文献[1]がある。但し、主眼は文字列成分分布の類似度比較という要素技術の側にあり、具体的にどのような状況でユーザの検索行為を省力化できるかが明示されてはいない。