著者
田平 隆行 榊原 淳 沖 英一 田中 浩二
出版者
長崎大学大学院医歯薬学総合研究科保健学専攻
雑誌
保健学研究 (ISSN:18814441)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.19-24, 2008
被引用文献数
2

本稿では,長崎市における特定高齢者施策「うつ・閉じこもり・認知症予防事業」の開始へ向けた認知症介護予防モデル事業の紹介と介入成果について報告する.対象は,軽度認知症及びその疑い者82名の内,事業参加が5/9回以上の52名を有効対象者とした.開催頻度は,2回/1月(隔週),事業回数は,評価2回,介入7回の計9回とした.プログラム内容は,学習療法,拮抗体操・記憶ゲーム等を用いたレクリエーション療法,創作活動とした.その結果,注意配分機能,短期記憶の認知機能と自己効力感が向上した.認知症の早期に障害される注意配分機能や短期記憶に視点をおいたプログラムや達成感や有能感を得るような活動を実施することが重要であることが示唆された.