著者
三木 久寿 沢田 学
出版者
土質工学会
雑誌
土質工学会論文報告集
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, 1978

本報告は堤体材料としてラテライト粘土を使用し, アースダムを建設する場合, 発生する確率が大きい土質工学的問題に関する調査結果である。調査項目としてはダムサイトにおいて, おもにJIS規格に従った屋外及び室内(圧密・透水・三軸圧縮(<UU>^^^-)等)土質試験であったが, その試験結果から以下に示す結論を得た。(1)ダム材料として, ラテライト粘土は優れた不透水性を有する。(2)しかし, 最適含水比より高含水比で盛立を行う時, 高い間隙水圧の発生する危険性が高い。(3)圧縮性は大きく, かつ乾燥密度の変化により圧密沈下量はかなり変化する。(4)乾燥収縮が大きいため, クラックが発生する危険性が高い。さらに, これらの結果から特に統計上考慮した諸点についても報告した。