著者
松下 祥子 河井 妙保 橋本 麻希
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協會誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.84, no.1, pp.7-11, 2011-01-20
参考文献数
25

現在の世界的な問題の一つとして,科学・技術による使用エネルギー量増加の問題が挙げられる。多くの諸国が先進国並みの技術を獲得し,場合によっては先進国を凌駕し,多くの利便性を得るとともに多くのエネルギーを消費している。本問題の解決策として注目を集めているのが自己集積・自己組織化プロセスである。本稿では,固体表面に形成される溶液の薄膜を利用して微粒子を自己集積的に二次元に配列させる手法の一つ,移流集積法について,温度・湿度ならびに物理的・化学的界面特性変化による配列の違いを紹介する。また,その配列体(二次元コロイド結晶,二次元微粒子アレイ,二次元自己集積体,粒子膜などと呼ばれている)と応用についても,ごく簡単に紹介する。