著者
河合 孔明 遊佐 直樹 峰野 博史
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム
巻号頁・発行日
vol.113, no.130, pp.171-172, 2013-07-10

大規模災害からの復興において,通信インフラの迅速な復旧が課題となっている.ネットワークを短時間で構築する方法として無線メッシュネットワークが挙げられる.しかしながら,ノード間の通信を無線LANのみで行うため,障害物や距離,電波干渉による電波障害が発生する.一方,有線LANのみでネットワークを構築した場合,配線が必要なため敷設が容易ではない.加えて,安定した通信を行うためには,できるだけ多くのゲートウェイノードを利用する必要がある.そこで本研究では,有線/無線相互補完通信を用いたマルチゲートウェイメッシュネットワークを提案する.複数のNICを束ねて負荷分散や帯域向上を実現するチーミングを応用し,有線LANと無線LANが混在するメッシュネットワークを構築可能にした.ブータブルUSBで自動構築を行うように実装し,インターネット通信環境の80秒以内の構築を可能とした.また,有線と無線をマルチホップさせることでパケット到達率100%を達成可能であることを確認した.