著者
河合 珠空 小野 淳平 小方 孝
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, pp.3D1OS22a04, 2020

<p>歌舞伎舞踊『京鹿子娘道成寺』は,道成寺伝説の一種の後日譚でありながら,もともとの伝説を越えた独自の内容を持った作品として,古くから多くの優れた女形によって上演されて来た.本研究では,渡辺保による『京鹿子娘道成寺』の分析を参考に,人物・背景(舞台装置)・音楽(楽器,演奏者,ジャンル)・詞章と台詞,さらに場面ごとの核心的な精神的主題などを主な構成要素とする,その「舞台上演構造」の詳細な分析を試みる.さらに,物語生成システムのアニメ―ションツールとして以前に筆者らが開発したKOSERUBEと呼ばれるシステムを用いて,その舞台上演構造を簡易な可視的イメージとして構成する.本研究は,物語生成システムの一表現方式,コンピュータゲーム,自動生成コンテンツなどへの応用を目指して進められている.</p>