著者
河本 直樹
出版者
一般社団法人 日本繊維製品消費科学会
雑誌
繊維製品消費科学 (ISSN:00372072)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.163-171, 2015-02-20 (Released:2017-11-28)
参考文献数
10

女性ファッション雑誌の表紙における色彩分布の特徴を調べた.表紙の画像データから得られる9個の特徴量を用いて,クラスタ分析を行い,雑誌を分類した.その結果,まず女性ファッション雑誌の表紙は,他のジャンルの雑誌とは明らかに区別されることがわかった.また女性ファッション雑誌は,対象とするファッション系統によってそれぞれ特徴的な表紙を有することもわかった.また,因子分析によって特徴量を要約し,4 個の因子(あざやかさ,明るさ+細かさ,多色相性,トーンコントラスト)を得た.ティーン系の雑誌では「明るさ+細かさ」および「多色相性」の因子得点が高いこと,モード系の雑誌では「多色相性」の因子得点が著しく低いこと,ストリート系の雑誌では「トーンコントラスト」の因子得点が高いことなどがわかった.また,平均彩度と平均明度については雑誌による差異が明確であったが,色相についてはほとんど差異がなく,女性ファッション雑誌の表紙の平均色相はどれも赤からオレンジの領域にあることがわかった.
著者
池田 順子 河本 直樹
出版者
京都文教短期大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

平成13年度は、以下の通り進行した。(1)中学生を対象者とした10年間のデータファイルを用いて「食生活、生活状況と健康の10年間の推移」について検討した。10年間での対象者数は6477人であり、データファイルに入力した項目は食生活、生活状況、健康状況に関する約130項目であるが、それらから現状を把握・評価するための各種指標を算出したので、解析項目としては約200項目となる。(2)10年間の推移として見いだせた概要は以下の通りである。◇身長には増減は見られなかったが、体重は3年男女で増加傾向が見られ、その結果として、肥満度にも3年男女では増加傾向が見られた。◇血清総コレステロールは2年女子(増加)と3年男子(低下)以外では増減は見られなかったが、HDLコレステロールは全学年で増加傾向が、動脈硬化指数は全学年で低下傾向が見られた。◇睡眠時間は2年女、3年男女で短縮傾向が見られた。◇生活状況では、テレビを3時間以上見る割合が増加傾向であり、1年男女では家での勉強時間の少ない割合が増加傾向であった。◇食生活の取り方では、殆どの学年で共通して認められたのは果実類の摂取頻度の低下傾向と乳類の摂取頻度の増加傾向であった。食べ方では、男子の弁当持参の割合が全学年で増加傾向を示したのみであった。(3)「健康に生活や食生活がどの様に関与しているか」について検討した結果及び、「健康の推移に生活や食生活がどの様に関与しているか」ついて検討した結果と今回得られた結果を総合して検討し、中学生のための指導指針を考案しリーフレット(A2大用紙4つ折りでカラー印刷)に仕上げた。