著者
丸笹 直子 岩井 大 吉永 和仁 泉川 雅彦 金子 明弘 立川 拓也 山下 敏夫
出版者
日本口腔・咽頭科学会
雑誌
口腔・咽頭科 (ISSN:09175105)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.237-241, 2001-02-28 (Released:2010-06-28)
参考文献数
11
被引用文献数
4

1988年1月から1997年8月までに, 関西医大耳鼻咽喉科で全身麻酔下に口蓋扁桃摘出術を施行された725例を対象とし, このうち術後出血例につき検討した.その結果, 11例 (1.5%) で術後出血が見られ, 6例 (0.8%) は再度の全身麻酔が必要な症例であった.習慣性扁桃炎の11~20歳の年齢層に術後出血が生じやすく, 出血部位は左に多く, 出血時期は術後24時間以内に多く見られた.扁桃摘出術に際し, こうした事項の認識が重要であると考えた.