著者
波形 政輝
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
科教研報
巻号頁・発行日
vol.32, no.5, pp.185-188, 2018-07-01

<p>本研究は,ICT を利用した2 次関数の水準設定することを目指している。まず,漫画『黒子のバスケ』のスリーポイントシュートの一場面を取り上げ,スリーポイントシュートを放った際のバスケットボールの描く軌跡に着目した。漫画『黒子のバスケ』に登場する緑間真太郎選手の特徴から,「バスケットゴールから緑間選手までの距離」を変数として表すことができる。そして動的数学ソフトウェアGeoGebra のスライダーを用いることで,2 次関数のグラフのふるまいを表示する。スライダーを用いると,係数の変化をするとともに,グラフの位置も変化させることができる。次に,2 次関数のグラフのふるまいに着目した問題設定を行った。2 次関数の係数を変化させることによって,関数族の変化の様子を観察できるようになる。本稿では,ICT を利用した2 次関数の水準設定を行う。なお,今回は高等学校第一学年を対象とするため,第0 水準から第2 水準までの設定を行う。</p>