著者
津間 文子
出版者
日本母性衛生学会
雑誌
母性衛生 = Maternal health (ISSN:03881512)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.573-582, 2013-01-01
参考文献数
14

<目的>祖母が子ども世代に対する子育て支援として「孫育て」を担うことで,祖母自身にどのような影響を及ぼしているのかを明らかにする。<研究方法>対象者は郡部に居住する祖母15名。半構成的面接法で質問し,質的帰納的に分析を行った。<結果>分析した結果【健やかに育つためにできる限りの支援をする】【喜びが新しい役割の形成を促進する】【生活の中心が変化する】【対応を必要とする負担がある】【多様な役割を体力と気力に応じて身に付けていく】【よい関係を築く努力をする】の6カテゴリーと15サブカテゴリーが抽出された。<考察>祖母の「孫育て」は,子ども世代の期待する祖母の役割に沿うことであった。祖母としての役割形成の発展は,家族と良好な関係を築き"元気である"という自覚となり,経験的にいわれてきた親密な人間関係は心身の健康によいという生理学的な効果を支持していた。さらに祖母の自らのライスタイルに子ども世代に対する子育て支援としてかかわる選択は,孫が成人した後も継続する概念となっていることが推察される。