著者
浅倉 秀三
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
日本図書館情報学会誌 (ISSN:13448668)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.159-170, 2004-12-24

LC(米国議会図書館)はMARC21をXMLデータベースヘ変換し,それをMARCXMLとよんでいる。そして,MARCXMLをDublin Coreなど種々なデータ形式との相互変換のバスとして位置づけている。MARCXMLのXML構造は,LCが提示する書誌データのための標準化したXML構造である。本稿では,日本語書誌データ処理技術として,日本語MARCをMARCXMLのXML構造でXMLデータベースヘ変換する実験を行った。そして,日本語MARCにこの構造を採用することの妥当性を実証した。その結果,その構造を採用することによって,同一の操作環境でMARC21, JAPAN/MARCとTRC MARCのデータを閲覧できることが明らかとなった。さらに, JAPAN/MARCとTRC MARCのように,タグとサブフィールドコードが統一されている場合は,それらのデータを混在して利用できることが明らかとなった。
著者
浅倉 秀三
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
日本図書館情報学会誌 (ISSN:13448668)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.112-122, 2015

書誌レコードをMARCXML形式へ変換すれば,LCの変換XSLスタイルシートでそれをDC,MODSやMARC Tagsなどの形式へ変換することが可能になる。ISO2709規格の書誌レコードをMARCXML形式へ変換するプログラムはすでに開発されている。本稿の目的は,LCのMARCXML形式からMODS形式への変換スタイルシートはNDLの書誌レコードを正しく変換できるかどうかを調査し,問題があればそれに対する解決策を提案することである。実験の結果,属性scriptの値が正しくない場合もあるという問題が明らかになった。そこで,それに対する解決方法を提案した。また,その他の問題は見つからなかった。本稿によって,LCのその変換スタイルシートは,少しの修正でNDLの書誌レコードにも有用であることが明らかになった。また,同様の修正で非ラテン文字を用いる国や地域の書誌レコードにも有用であると考えられる。