著者
浜島 裕英
出版者
公益財団法人 国際交通安全学会
雑誌
IATSS Review(国際交通安全学会誌) (ISSN:03861104)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.43-52, 2019-06-30 (Released:2019-07-10)
参考文献数
5

Formula One(F1)のタイヤ開発に焦点を当て、どのような経緯で現在のタイヤに至ったのかをたどる。エンジンの出力や車両の重量配分の影響を受けて、タイヤは変貌していった。タイヤの幅広化、合成ゴムの配合技術の発達によるスリックタイヤの登場、そして、バイアスタイヤからラジアルタイヤへのプライ構造の革新的変化が、その主たるものだろう。加えて、燃料消費とは無縁と思われがちなレース用タイヤ開発で生まれた最新の技術が、市販の低燃費タイヤに活かされているというユニークな点についても紹介する。