著者
浦底 理恵
出版者
日本音声学会
雑誌
音声研究 (ISSN:13428675)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.1-18, 2020

<p>本稿は東京方言におけるアクセントの平板化現象についての音韻論的考察である。本稿の主な目的は,和語と漢語の名詞の場合,どの起伏式アクセント(頭高型,中高型,尾高型)が,より平板化傾向にあるかを検証することである。NHK発音アクセント新辞典(2016)刊行にあたり,NHK放送文化研究所にて行われた和語と漢語のアクセント調査結果をもとに,分析検証を行った。主要な結果として,和語では語末から数えて-2の位置にある起伏式アクセントが,漢語では尾高型が他のアクセント型に比べてより平板化率が高いこと,そして語末から数えて-3の位置にある起伏式アクセントが一番強く平板化現象に抵抗していることが分かった。</p>
著者
浦底 理恵
出版者
日本音声学会
雑誌
音声研究 (ISSN:13428675)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.1-18, 2020-04-30 (Released:2020-04-30)
参考文献数
16

本稿は東京方言におけるアクセントの平板化現象についての音韻論的考察である。本稿の主な目的は,和語と漢語の名詞の場合,どの起伏式アクセント(頭高型,中高型,尾高型)が,より平板化傾向にあるかを検証することである。NHK発音アクセント新辞典(2016)刊行にあたり,NHK放送文化研究所にて行われた和語と漢語のアクセント調査結果をもとに,分析検証を行った。主要な結果として,和語では語末から数えて-2の位置にある起伏式アクセントが,漢語では尾高型が他のアクセント型に比べてより平板化率が高いこと,そして語末から数えて-3の位置にある起伏式アクセントが一番強く平板化現象に抵抗していることが分かった。