著者
石川 大瑛 尾田 敦 前田 健太郎 浦本 史也 横山 寛子 藤林 直樹 鹿内 和也 伊藤 亮太 川口 陽亮
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会 東北ブロック協議会
雑誌
東北理学療法学 (ISSN:09152180)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.60-63, 2017-08-31 (Released:2017-09-15)
参考文献数
11

【目的】健常者における静的立位での外反母趾角と後足部アライメントの関連性を明らかとすることである。【方法】対象は健常大学生178名(男性107名,女性71名,年齢22±3歳,身長167.5±8.1cm,体重60.0±9.2kg,BMI21.3±2.4)である。評価項目は,第一趾側角,第五趾側角,足底接地率,足部アーチ高率,Leg-Heel-Angle(以下,LHA),Floor-Heel-Angle(以下,FHA)である。統計学的処理は,第一趾側角を従属変数とし,第五趾側角,足底接地率,足部アーチ高率,LHA,FHA,BMIを独立変数とした重回帰分析を行った。【結果】足部アーチ高率(β=-0.25,p<0.05)と内反小趾角(β=-0.16,p<0.05)が選択された(R2=0.11,p<0.05)。【結語】足部アーチ高率は外反母趾の原因としての報告があり,それを支持するものとなった。また,足趾の変形は足部の内外側どちらに荷重が集中しているかで異なると考えられる。しかしそのR2は0.11と低く,外反母趾角に影響を与える因子はこの他にもあるものと考えられる。