- 著者
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海老澤 栄一
- 出版者
- 日本マネジメント学会
- 雑誌
- 日本経営教育学会全国研究大会研究報告集
- 巻号頁・発行日
- no.58, pp.1-4, 2008-10-31
職場環境や住環境、学習環境などが、今大きく揺れ動いている。行動のガイドラインやモデルは、そう簡単には見つかりそうもない。だからといって手をこまねいて、傍観者気取りにはなれない。1つのヒントは先人たちの叡智を探り、理論構築の仕組みをたどることによって、何らかの解決方法がみつかるかもしれない、ということである。その期待の根拠は、大恐慌やオイルショック、直近では食べ物の毒物混入、サブプライムローン、果てまた鳥インフルエンザなど、世間を混乱に陥れる"地球規模"の事件は、その大半が天罰ではなく、人為的に引き起こされた事件であるということである。であれば、人間が被害者であり同時に加害者であることが明らかとなる。たとえ"犯人捜し"が困難をきわめ、糸の絡まりを1つずつほぐしていく作業が想像を絶するものであっても、社会を構成するヒト一人ひとりが何らのかかわりをもちガイアの舞台で固有の役割を演ずることにより、暗闇の向こうに明かりを灯す-探すのではなく-可能性を探ることが本報告の狙いである。