著者
小森 貞男 深町 浩 真岡 哲夫 日高 哲志 小川 一紀
出版者
日本育種学会
雑誌
育種学研究 (ISSN:13447629)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.137-145, 2002-09-01
参考文献数
12
被引用文献数
1

パパイアは、中央アメリカ原産で世界中の熱帯・亜熱帯地域で栽培され、その年間生産量は720万トン(2000年、FAO)に達し、重要な熱帯果樹の一つである。パパイアは直立した幹を持つ草本性植物で、高いものでは10mに達する場合がある。葉は大型の掌状で頂部に群生する。雌雄異株に加え、両性花をつける株(両性株)がある。両性株は栽培環境で、両性花以外に雄花や雌花をつけることがある。このようにパパイアの花の性は複雑で、Storeyは花の形態で7つの型に分類している。播種後9~14ヶ月で結果時期に入り、量の変動はあるものの、果実は7~8年間周年での収穫が可能である。果実形は、花の種類によって長楕円形、球形、洋ナシ型などを呈する。果物として生食する他、完熟前の果実を野菜として利用する。ブラジルが第一の生産国で300万トン以上に達し、ほとんど自場消費されている。アメリカ合衆国(米国)ハワイ州の生産量は2万トン弱と多くはないが、ハワイで開発されたSolo系品種の品質は良好で、多くが輸出されている。日本では、南西諸島においてパパイアが自生化しており、また生産量は500t程度と少ないものの露地や施設で栽培されている。