著者
清本 奈々恵 松村 豊大
出版者
徳島文理大学
雑誌
徳島文理大学研究紀要 (ISSN:02869829)
巻号頁・発行日
vol.94, pp.161-180, 2017-09-09 (Released:2018-04-18)

本論文では,平成18年徳島市中心市街地活性化基本計画が,なぜ効果のない計画であるかを,総務省(2004)「中心市街地の活性化に関する行政評価・監視結果に基づく報告書」と経済産業省産業構造審議会中心市街地活性化部会(2013)の「中心市街地の再活性化に向けて(提言)」により評価・検討する。その検討結果や足立(2011)の中心市街地の衰退や商店街などのシャッター通り化の再生に必要な六つの要素を基に,徳島市の計画を評価・検討した結果や街の現状・ニーズの把握を基に,徳島市や地域住民はどうすべきかを,徳島市の特性を活かした中心市街地活性化政策を提言した。特に,徳島市中心市街地活性化基本計画が効果のない計画であるのは,現状や地域住民等のニーズの把握が不十分であるために,目標の設定や事業の選定の不適切が原因であると主張する。