- 著者
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清長 友和
- 出版者
- 近畿大学
- 雑誌
- 特別研究員奨励費
- 巻号頁・発行日
- 2008
H21年度の研究成果は以下の通りである。1.CdSシェル層の形成による金ナノ粒子の表面プラズモン吸収帯の赤外光領域への著しいブロードニングは,金ナノ粒子と硫黄の特異的な相互作用に起因することが明らかとなった。2.Au(コアー)-CdS(シェル)/TiO_2を光電極として用いた太陽電池においてS^<2->/S系の酸化還元対を用いた結果,光電変換効率が大幅に向上した。また,50時間以上経過しても,光電極の劣化は認められなかった。3.Au(コアー)-CdS(シェル)/TiO_2を光電極として用いた太陽電池は,CdS量子ドット増感型太陽電池の約2倍の光電変換効率を示した。4.金ナノ粒子担持SnO_2対極を用いて太陽電池性能の評価を行った。その結果,金粒子サイズの減少にともない光電変換効率が向上することが明らかとなり,金粒子サイズが約6nmの時,金薄膜対極時の約2倍の光電変換効率が得られた。以上述べた通り、当初の目標を概ね達成することができた。