著者
渡辺 啓行 ラザビ ダバ ソヘイル 高島 賢二 谷山 尚
出版者
Japan Society of Dam Engineers
雑誌
ダム工学 (ISSN:09173145)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.276-288, 2000

ジョイントの開口による非線形と堤体の材料非線形を考慮した有限要素解析を行い, ダムの地震応答にこれらの非線形性が与える影響を調べた。材料非線形を考慮すると, より大きな永久変位やジョイントの開口が生じる。堤体と基礎間のペリメター沿いのジョイントが開口すると上流面底部で片持ち梁引張応力を解放しクラウンカンチレバー中間高でアーチ圧縮応力が増大する。一方, 片持ち梁間の鉛直ジョイントが開口するとアーチ引張応力が解放されダムは上流下方向に変位し下流面底部で片持ち梁圧縮応力が大きくなる。