- 著者
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片山 倫子
神田 英里香
渡辺 明香
藤巻 杏里
- 出版者
- 一般社団法人 日本家政学会
- 雑誌
- 一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 61回大会(2009年)
- 巻号頁・発行日
- pp.304, 2009 (Released:2009-09-02)
目的近年の洗濯機の動向としては、従来からの渦巻き式からドラム式への転換が進んでいる。日本では店頭に並んでいる洗濯機の性能を評価したラベル等の表示に関する法的な規制が確立されていないため、消費者は洗濯機の特徴をよく知らずに購入しているのが実情である。本研究では市販の全自動電気洗濯機について洗浄実験を行い各洗濯機の洗浄性能の比較検討を試みた。
方法被洗物としてはJISC9606電気洗濯機で規定されている模擬洗濯物(シーツ1枚・シャツ1枚・タオル4枚・ハンカチ2枚)の計8枚に補助布を加え2kgに調整した物を用いた。この被洗物の特定の部位に洗浄力評価用の湿式人工汚染布の一辺を縫いつける方法で取り付けた後に各機種の標準コース(水温40度)で洗浄した。洗浄中に使用した洗濯用水、消費電力量、所要時間を測定した。洗浄力の推定は模擬洗濯物に添付した湿式人工汚染布の洗浄前後のK/S値の差によった。
結果全汚れ除去量に見合うK/S値をみるといずれの機種についてもほぼ等しく最終的な洗浄力はほぼ同程度であるとみなせるが、単位水量あたり・単位時間あたり・単位消費電力量あたりの汚れ除去量を調べてみると機種間の相違が大きかった。一般に渦巻き式等のたて型洗濯機は同一コースでの繰り返し洗濯時の再現性が良かったがドラム式等のよこ型洗濯機は繰り返し時の再現性が悪い傾向が見られた。