著者
三河 佳紀 小野 真嗣 渡辺 暁央 小薮 栄太郎 三上 拓哉
出版者
一般社団法人 CIEC
雑誌
コンピュータ&エデュケーション (ISSN:21862168)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.98-103, 2015-06-01 (Released:2015-12-01)

日本における鉄軌道事業者は車両老朽,自然災害及び人為的過誤による様々な不具合や事故に直面している。昨今においては,そのような不具合や事故は発生直後即座に各種報道機関を通して大きく取り上げられる傾向にある。各鉄軌道事業者は乗客の安全確保のため最大限の対策を講じているものの,今後も全ての不具合や事故を完全に除去することは不可能であろう。本研究では,北海道における鉄軌道事故データを収集しデータベースを構築した。このデータベースを用い,事故現場を可視化することで事故傾向を調べたところ幾つかの特徴があった。本研究を通じ,著者等は鉄軌道事業者に対して取組可能な改善努力計画の提案を行う予定である。具体的には,不具合や事故の発生を極力避けるために,鉄道運営の高専版教育プログラムを提供する。本稿では,著者等が行った鉄軌道事故の記録収集やそのデータベース構築に関する手法について中間報告を述べる。