著者
渡邊 広祐
出版者
東京大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

近年がんにおいて3’UTRが短縮し(Alternative polyadenylation, APA)、miRNA結合部位が失われることで、miRNAを介した転写後制御が破たんするとの報告がなされた。肺がんにおけるAPAの全貌を明らかにするために、公開されているマイクロアレイデータベースを利用し、肺がんにおいて最もAPAを生じている遺伝子を同定した。肺がん手術検体を用いて解析すると、APAは肺がんの独立した予後不良因子となっており、さらにはPABPN1低発現と増殖マーカー高発現がAPAと相関していた。本研究により肺がんにおけるAPAの全体像が明らかとなった。