著者
渡邊 隆彌
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.283, pp.17-22, 2007-10-18

SAWエラスティックコンボルバは、スペクトラム拡散通信方式におけるCommunicationsやSatellite Navigation Systemsにおける重要な信号処理プロセッサである。スペクトラム拡散方式は、変調信号の秘匿性、妨害波・干渉波排除能力、測距能力を有していることから究極のナビゲーションシステムとして、さらにはCDMA通信へ適用されるようになっている。この理由はデバイス面から見ると、同期捕捉がSAWコンボルバで簡単に実現できるようになったことが大きい。具体的には、SAWコンボルバは、受動素子で性能が安定しており拡散方式によって使用が限定されず、高速に拡散符号の変更ができ、高速移動体間情報系にも適用できることにある。CDMA通信やSatellite Navigation Systemsから要求されるシステム仕様に関するSAWエラスティックコンボルバを材料、デバイス構造、システムシュミレーションから検討し、帯域幅10MHz、相関時間100μsのSAWコンボルバアレーを提案している。