著者
湯元 美樹 田村 隆弘 佐藤 威友 長谷川 英機
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SDM, シリコン材料・デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.631, pp.15-19, 2004-01-23

ヘキサゴナル二分決定グラフ(BDD)論理アーキテクチャの大規模集積回路への応用を考え、分子線エピタキシー(MBE)法により形成された選択成長(SG)埋め込み量子細線(QWR)を用いて量子BDD節点デバイスを実現する手法を提案し、デバイスの試作・評価を行った。MBE選択成長により形成したGaAs系量子細線デバイスにプロセスを施すことにより、ショットキーラップゲート(WPG)で細線内のポテンシャル制御を行うSG QWR枝スイッチの作製に成功した。SG QWR枝スイッチのゲート制御特性をシュブニコフ・ド・ハース(SdH)振動測定を用いて評価し、その動作がエッチング細線型QWR枝スイッチと類似することを明らかにした。作製したSG QWR枝スイッチは、低温において明瞭な量子化コンダクタンスを実現し、コンダクタンスステップ傾きの温度依存性を調べた。2個のSG QWR枝スイッチを有するY字型のBDD節点デバイスを試作し、明確なパススイッチング動作を実現した。
著者
蔵口 雅彦 湯元 美樹 高田 賢治 津田 邦男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ED, 電子デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.81, pp.37-40, 2009-06-04
参考文献数
8

GaN系電子デバイスにおいて特性向上を図るため、ゲートリセス構造が有望である。窒化物半導体ではウエットエッチングによる精密なエッチングが難しいため、リセス構造形成のためには低ダメージなドライエッチング技術が求められる。本研究では、BCl_3とCl_2の混合ガスを用いたICP-RIEにより、エッチングの低ダメージ化を検討した。その結果、BCl_3とCl_2の混合ガスにより低バイアスパワーで表面モフォロジーが維持できることが分かった。また、表面モフォロジーが維持できる範囲内では、Cl_2/BCl_3比を高くすることでAlGaNを効率よくエッチングができ、BとClの半導体層への侵入量を抑制できることが分かった。