著者
和気 裕之 澁谷 智明
出版者
公益財団法人 国際全人医療研究所
雑誌
全人的医療 (ISSN:13417150)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.32-41, 2016-12-25 (Released:2019-04-19)
参考文献数
10

顎関節症は基本的には身体疾患であるが,その病態は生物心理社会的モデル(bio-psychosocial model)に該当し,各患者において程度の差はあるが,心理社会的問題の影響をうける心身症と捉えることが可能である.そのため,顎関節症の患者を診断する場合,AxisⅠ(Ⅰ軸:身体的評価)とAxisⅡ(Ⅱ軸:心理社会的評価)の2軸で評価する必要がある.特に周辺群のようにⅡ軸の要因が大きい顎関節症患者を診療する時には,「心身医学的な対応」に重点を置くことが大切である.それには心身医学的な医療面接と適宜心理テストを行い,またMW分類を用いて患者を判別することで,適切な対応が可能となる.その時一部の患者はリエゾン診療をはじめとする精神科医等との医療連携が必要となる.